【書評】「私の財産告白」
こんにちは、アトシです。
今回は投資に関する書評を記事にします。
今回紹介したい本は、本多静六氏の「私の財産告白」という本です。
1950年に発刊された本書です。
しかし、資産運用を考えていく上でとても有用な内容が書かれています。
「お金がなかなか貯まらない」と感じている先生たちに特に読んでほしいと思います。
この本でグッときたポイントは3つ
①給与天引きで1/4を貯める・投資すること
②投資の基本は、時節を待つこと
③仕事を道楽化すること
この3点に絞って書いていきます。
①給与天引きで25%を貯める・投資する
この方法は著者の本多静六が実際に行っていた方法です。
これは簡単で、給料をもらったらそのまま4分の1を貯蓄するということです。
筆者は、給与収入以外の臨時収入は全額貯金したそうです。
そして当時の銀行の利子が配当となり、そのお金が増えていくというサイクルを作ったそうです。
今現在、銀行の金利は0.01%のためこのように貯金をするだけではお金を増やすことはできません。
しかし、投資信託や高配当株などに毎月決まった額を投資していくことで、著者の貯金法を現代にアップデートできるのではないでしょうか。
私の場合、給与の振り込まれる口座を複数もち、日常の生活で使うお金と投資で使うお金を分けています。
最初からお金が入らなければ、ふしぎとある金額で生活しようと考えるので以前に比べて散財しないようになりました。
この貯金生活をする上で、一番の障害は虚栄心だと筆者は述べています。
分不相応な生活レベルにしたりすることがお金を貯める妨げになるということです。
この方法で貯めたお金は複利の効果で「雪だるま式」に増加していったそうです。
現在も、前述のiDeCoや積み立てNISAなどを活用することで、複利の効果を得ることは可能です。
②投資の基本は、時節を待つこと
これは、私がオススメしたiDeCoのような積み立て投資では成り立たないが、高配当株投資などでは役に立つ考え方である。
株を買うタイミングは難しい。
しかし、完全なる不労所得である株を少しずつ買い進め、「金の成る木」を育てていくことはとても面白いです。
しかし、私たちが毎分毎秒株価をチェックすることは禁止です。
そのため、細かなタイミングを見計らうのは難しいですが、株が値下がりしたときはチャンスです。
この記事を書いている2019年12月現在、株価は非常に高い水準になっています。
そのため、このような好景気時は勤倹貯蓄に励み、不況時に割安株を買うという方法が投資の大切なポイントであると著者は述べています。
事実、世界的に有名な投資家、ウォーレンバフェットはこの好景気時に莫大な投資金を準備していると噂されています。
いつでも何にでも投資をするのではなく、時が来るのを待つということも大切だと学びました。
③仕事の道楽化
最後に、本多静六氏が述べていた「仕事の道楽化」について述べます。
筆者は道楽化を『芸術化・趣味化・娯楽化・遊戯化・スポーツ化・享受化』などと言い換えることができると述べています。
簡単に言えば、仕事を楽しむことができれば道楽化できるということです。
それはどのようにして可能になるか、それは勉強するということです。
筆者は幼少期には百姓の一家として貧しい生活を送っていたそうです。
そんな筆者ですが、これから必要な勉強を先回りして一生懸命に学んだそうです。
そして、成功し莫大な財産を築き上げることができました。
一生懸命に勉強することで、仕事が面白くなり熱意が生まれます。
ついにはそれが仕事の道楽化につながります。
「天才➖努力」<「凡才➕努力」だと筆者は断言しています。
投資の本というと、ハウツーを考えたくなりますが、本多静六は本業の重要性を述べています。
私のように教員として働く中では、当たり前ですが投資第一ではなく生徒・学校のために働くことが一番大切です。
投資はあくまで二の次三の次です。
教員として精一杯働き、そこで得たお金を貯めて増やし、良いタイミングで投資をする。
これが最適解だとこの本を通じて再確認することができました。
もし、興味をもたれた方はぜひ本多静六「私の財産告白」を手にとってみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。